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  • コスモス 第十七話「救助活動」

     街に引き返してみると、崩壊した建物のから少し離れたところにさっきまでは無かった黄色い船が停泊していた。ハンザ曰く救護用の船らしい。  コスモスから降りてみると、緑色の服やズボンを身に着けた救急隊らしい人達が、慌ただしく瓦礫だらけになった道を駆け回っていて、血まみれになって倒れた人を拭く数人で運んだりしていた。  僕は、ハンザやイオと並んで呆然と立ち尽くしていた。 「船の数が足りねぇ……。このまま…

     


  • コスモス 第十六話「戦うという事」

     その船は異様だった。外観もそうだけど、威圧すように街の上を低く飛んでいる。 「普段この辺をよく飛んでるの?」と、揺れる車内で僕は訊いた。 「いや、見たことないよ。何かを運んでる…?」と、考え込むような素振りを見せながら、ハンザは答えた。  何故か、冷や汗が肌を伝う。  周りの景色がどんどん流れていく。  ようやく街にたどり着く頃には、街にいる人々は船を見上げていた。  装甲車は路肩に停車し、僕ら…

     


  • コスモス 第十五話「田舎道」

     ブラインドの隙間から陽の光が差し込み、目が覚めた。  薄っすらと、白い天井が目に入った。 「ここは……?」  僕は少し体を起き上がらせ、薄暗い部屋で、霧がかかったように安定しない頭の中をゆっくりと整理する。  そうか、ハンザの家に泊まってたんだっけ。  昨日のことを思い出しながら身の回りを見ると、隣でイオがすぅすぅと、気持ちよさそうに眠っている。  その姿に僕の心臓は大きく跳ねて、眠気が一気に吹…

     


  • コスモス 第十四話「お泊り」

     夕方、コスモスの戦闘指揮所で、今夜はハンザの家に泊まることをコスモスに伝えた。 「分かりました。着替え等必要な物を生産車両にてご用意します」  いつも通り、淡々と答えるコスモス。 「うん、ありがとう。コスモス」  素直にコスモスにお礼を言うと、中央のモニターに表示されたリングが点滅した。 「ご主人様。私は先に、必要な物を取りに行ってきますね」  そう言うと、イオは後ろの車両に移動した。  コスモ…

     


  • コスモス 第十三話「噂」

     ブオォォォォォォォという汽笛を鳴らしながら、コスモスはいつもよりゆっくりと上空を走る。  僕らは今、ハンザの家に帰る途中に展望デッキに出て、ハンザの町を軽く案内してもらっているのだ。 「あ!あれが一番見晴らしのいい山で、たまにピクニックにいくんだよ」  手すりにつかまりながら、ハンザ指さして教えてくれた。 「ハンザさん、あれは何をしているんですか?」  下を覗き、興味津々に訊ねるイオ。  僕もそ…

     


  • コスモス 第十二話「ハンザの世界」

     どこまでも続く広大な超空間、或いは世界と世界を繋ぐ無限のトンネル。  コスモスはその中を、時々汽笛を鳴らし、ハンザの船を牽引しながら走っている。  ハンザの元いた世界は、航行不能になったところからそこまで遠くないらしいけど、波の影響で遠回りすることになった。  特にやることのない僕らは、戦闘指揮所で、お互いの世界について話していた。  中央の座席に僕、ハンザは左前の座席、イオは右前の座席に、それ…

     


  • コスモス 第十一話「新しい友達」

     指定された起床時間になり、私はご主人様のお部屋の前に着くと、コンコンと軽くノックをしてからお部屋に入りました。  お部屋の中はカーテンの隙間から漏れる細い光以外は暗く、ご主人様の息遣いが聞こえるほど静かです。  私は真っ先に窓の方へ行くとカーテンを開け、お部屋の中に光を取り入れ、ご主人様を起こそうとベッドに歩み寄りました。 「ご主人様、七時間経ちましたよ。起きてください」  ご主人様の肩を揺らし…

     


  • コスモス 第十話「万能」

     指揮所の中央のモニターにはコスモスの装備について、多く表示されていて、どれもどんな機能を持っているか分からない。  僕はこれから具体的にどうするか決めるため、コスモスに装備の一覧表や性能表を出してもらったのだ。 「凄い数の装備ですね…」  イオが、呆れたように言う。  僕も、この装備の多さに驚いている。  火砲だけでも百門近くあり、どの武器も威力は使ってみるまで分からない。  ただ、さっき唯一使…

     


  • コスモス 第九話「覚悟」

     目を見開いたまま、僕は動けなかった。 「こ、コスモス……。僕の、いた街……は?」  声を絞り出すように、胸の奥から押し出すようにして訊く。 「生命反応なし。熱源反応なし。その他の反応、確認できません。転移の可能性ゼロパーセント。太陽系第三惑星『地球』消失。現在、このエリアは重力が乱れているため、非常に危険です。安全確保のため、急速で離脱します」  コスモスは淡々と答え、また走り出している様だった…

     


  • コスモス 第八話「地球が壊された日」

     二学期が始まってから一週間、僕たちは体育祭に向けて、泥だらけになりながらも練習に打ち込んでいた。  夏の暑さが残る中での練習で気力は削がれ、授業中は疲労で眠く、さらには部活の練習も加わって体中が痛い。  でも、その成果があってか、最初はまとまりが無かった皆も、今ではどのクラスも団結して、どこが優勝するか分からない。  今は自由練習時間で、僕たちの学年は本番に向けて練習していて、凛音も他のクラスの…