歌舞伎演目の鑑賞…『御贔屓勧進帳』

昨日の昼の部、歌舞伎の演目を義母と堪能してきました。
『御贔屓勧進帳』というのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/勧進帳
歌舞伎の舞台を観たのは、これが初めて…。
義母は、小さい頃から歌舞伎には慣れ親しんできた様子。
役者の名前や顔の一致しない私と違い、よくご存知で…。
とりあえず、新橋演舞場の公式ページです。
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/2012/12/post_45-Highlight.html
感想…3階の『餅入りたいやき』がとっても美味しかったです。
http://tabelog.com/tokyo/A1313/A131301/13055097/
ちなみに、右側桟敷席ってなかなか歌舞伎会員でも取れないそうですが…当日来れない人もいたらしく、空席ありました。
俗にいう、花道…左側桟敷席に近いから役者は間近かで観れそうだが、見上げる感じになるのでライトの光が反射してかなり鑑賞しにくかったようなイメージが。
実は、私…この新橋演舞場に来たのは3度め。
もっと、若い頃に他の役者さんの舞台は観たことはあります。
(田村正和と里見浩太郎)
比べても、歌舞伎は古典的な芸能なので舞台は3幕ほど有り…その時だけ、背景が変わります。
歌舞伎でない一般の舞台劇では、演出に頼ることの方がどちらかというと多く…ドライアイスでスモークとか、舞台も回転したりしてド派手だったことを思い出します。
20年くらい前まで、母方の伯父が新橋演舞場の制作をしていたこともあり…そのつてで、左桟敷席近くに座れたことはありました。
歌舞伎の鑑賞した、あらすじと感想を記載してみました。
御贔屓勧進帳演目
第一幕の『暫』では、山城国石清水八幡宮の場
相手は後鳥羽院の弟、是明君(天下を狙う野望の持ち主)で岩手姫に横恋慕。
しかも、義経が平家討伐の際持ち帰った朝日の宝剣を奪った張本人…、剣を奪われた義経は兄、頼朝の疑いをかってしまい姿を隠していた。
そんな中、下川辺庄司行平は頼朝の家臣、代官として都に派遣され川越太郎と兄弟の和睦のため心を砕く。
行平の恋人の村雨姫は、是明君の家来粕谷藤太に引き据えられていた。
岩手姫が是明君の家臣の稲毛入道に連れられやってきて、強引に婚儀を執り行おうとする是明君の意に従わず激怒した。
その上、岩手姫の父親の川越太郎も頑なにそれを拒んだ為、是明君はその家臣も含め、四人の首をはねるように家臣に命じる。
その家臣、稲毛入道が太刀を降り上げたとき…。
「しばらく」の声とともに、義経の忠臣…熊井太郎忠基が現れ戦う件。
是明君のもとに、間者として」忍び込んだ若菜らが協力して、朝日の宝剣を奪還した熊井太郎は、その刀を行平に渡して、岩手姫らとともに悠々と去っていく。
しかし、この幕は特にギャグも含め笑えました。
なぜに、歌舞伎の演目最中に公家の会話の中で最近のネット事情を入れ、つぶやきのナウの連発をしていた。
また、首はねシーンは人形の首を床に散らすとかありました。
舞台真ん中にての早着替えは鮮やかでした。
黒子の裏方さんや馬の中に入っている人…なんか、縁の下の力持ち的立ち居地もすばらしかったです。
第二幕『色手綱恋の関札』では、越前国気比明神境内の場
都を落ち延びた義経…奴姿となった家臣の鷲尾三郎と共に、越前国気比明神へやってきた。
美しい女馬子の馬に乗った義経。
その、女馬子が義経の素性を何故か知っていた。
義経は、その女を怪しみながらも街道筋の名所を尋ねる。
通りかかった、鹿島の事触れが女の手の筋を占い鷲尾とともに、女馬子を義経へと取り持つ。
そこへ、家来を引き連れ現れたのは、是明君の命を受けた稲毛入道。
事触れに姿を変えていた、義経の家来お厩の喜三太は、あっという間に敵を追い散らす。
女馬子と見えたのは欧州の藤原秀衡の娘、忍の前。
義経とは幼馴染の間柄で、義経を慕う忍の前は、女馬子となってはるばると義経を迎えにやってきたのだった。
今度は、義経が馬子になって忍の前を馬に乗せ落ち延びるのだった。
この幕は何せ、踊りがメイン。
なぜか、横笛と三味線の音がここちよく昼食後だった為か…半分寝てしまった(^_^;)
気がつくと、女形の忍の前が踊っているとこだった…。
けど、綺麗だったわ~。
その前の義経や義経家来の踊りは記憶になく、すいませんm(__)m
おはやしの人たちの腕の見せ所の回だったですかね…。
第三幕『芋荒い勧進帳』では、加賀国安宅の関の場
この幕は、かの有名な加賀国の安宅の関の場面。
奥州に向う義経を詮議するための関所が設けられ、関守として富樫左衛門家直と斉藤次祐家が警備。
関にさしかかった義経主従を梶原景時の腹心である斉藤次が厳しく取り調べている時、一行から遅れていた武蔵坊弁慶が駆けつける。
東大寺勧進の一行であれば、本坊からの添状があるはずと、富樫が問うのに対し、弁慶は添状はないが、勧進帳はあると、1巻の巻物を読み上げる。
その家臣の斉藤次が協力姿の義経を疑うと、弁慶が金剛杖で義経を打ち据える。
情けある、富樫は義経主従と悟りながらも通行切手を与えるが、斉藤次は弁慶に縄をかける。
義経を先に逃がす為、おとなしく松の大木に縛り付けられ義経が安全な所まで行ったのを見計らい、縄を切ると番卒の首を次々にひきちぎり、天水桶に投げ込んだ。
これも、首の切られた場面を首だけ頭の人形をいくつか代用し、大きな桶に入れて洗っている件。
なんか、通常番より少しおふざけモードなのがリラックスできました。
全体的に、スロービデオの再生を観ているようなあの、独特な歌舞伎の世界の言い回しや片足をタンと床に打ちつける様。
横走り等の可笑しさに~やられ役の…くるりと前宙返りで締めるお決まりのポーズにも、愛嬌を感じました。
また、お笑い芸人の〈当たり前体操〉などの舞台中にある余興も大変、面白かったです。

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