引札(ひきふだ)

 主に、明治から大正時代にかけて用いられた、宣伝用のチラシやポスターの総称。
 江戸時代の中頃から出始めたとされ、印刷技術の向上と、商品の流通が活発化するようになってから広まるようになった。
 人目を引くように色鮮やかな物が多く、人物画や風景画など画題もまた幅広く取り入れられており、現在の目で観てもアート性が高い。
 『引札展』などの展覧会において観賞できる機会があれば、観ておいて損は無い。
 最近では、漫画やアニメなどのキャラクターが起用されたポスターが増え、商品のパッケージを「萌えキャラ」にしたところ売り上げが伸びたという例もあり、「最近の流行」として話題になることが多いが、本質的には100年前と変わっていないということであろう。
 人に広めるためには、「興味を引く」ことが大事なのである。

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