<<通巻35号>>『ガンダム』を見よう その2 ~個々のキャラクターの生き様に共感できるところはあっても、決して目指すべき未来世界であってはならない

By 管理魔術師, 2012年2月18日

執筆 : 星雲御剣/注釈 : 清水銀嶺
35:『ガンダム』を見よう その2

「U.C.編・1」
 さて、まずは栄えある「初代」から連なり、該当作品数も多い「U.C.」シリーズを、発表年代ではなく物語時系列順で列記してみよう。
『機動戦士ガンダム』
 連邦とジオンの「一年戦争」終盤、ガンダムにアムロが乗ってからのお話となる初代。最近は『ファースト』と呼ばれる。
 TV版とその再構築版である劇場版3部作、さらに後年音声を再録し直した劇場版特別編がある。富野監督曰く「TV版は出来が悪いので見なくてよろしい」そうだ(笑(★補1)
『機動戦士ガンダム MS IGLOO』
 フルCGで作られた「一年戦争」の外伝。
 ジオンサイドから見た「負けていく『プロジェクトX』みたいな展開」の『1年戦争秘録』『黙示録0079』と、連邦サイドで、「ガンダムが大地に立つ前」を中心に描かれた『重力戦線』とがある。……見応えはあるのだが、アル意味「濃い」ので、上級者向け。
『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』
 「初代」の中盤頃、アムロ達とは別の戦線を舞台にした外伝。
 簡単に言うと「戦場のロミオとジュリエット」と、物語が非常に理解しやすい傑作で、話数も手頃、総集編もありと初心者にもお勧めしやすいタイトルである。
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』
 「初代」の終盤、中立地帯のサイド6で起こった、切なくて悲しいお話……主役がパイロットではなくて、普通の小学生という異色作。賛否両論あるが個人的には一押し(★補2)。
 と、ここまでが「一年戦争」である。


補1
 これらの発言は、もちろん謙遜もあると思うが、富野氏としては「これから見る人がより面白く、見やすくなる様に」と言う思いで劇場版三部作をまとめ上げた、という部分が大きいと思う。
 なので、これから見る人は、まず劇場版から見て、その上でヒマと機会があったらば「劇場版ではカットされているけどかなりの名編」な部分に注目しつつTV版を見てみましょう。
 なお、TV版と劇場版には細部に差異があるが、続編は基本的に劇場版準拠。また、劇場版特別編と通常版では、音声新規再録のみで物語上の差異はないので、コレはどちらでも、入手しやすい方をご覧になれば良いかと。
補2
 この作品、単独で見るとひたすら悲しくて切ないだけの話なのだが……『ガンダム』と言う作品に込められたテーマというか、未来に向けてのメッセージ性に注目すると実に深い意味がある。
 基本、ガンダムの世界というのは「宇宙に進出しても戦争をやめられない、愚かな人間の最悪の歴史」なのであり、登場人物、個々のキャラクターの生き様に共感できるところはあっても、決して目指すべき未来世界であってはならないのである。
 モビルスーツは、未来永劫、「兵器」ではなく「玩具(ガンプラ)」として、平和の担い手であって欲しいと願う……少なくとも、筆者には、そんな思いが込められた作品に感じられるのだ。

次回は「35:『ガンダム』を見よう その2」
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&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& 執筆者紹介 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
◆星雲御剣(せいうん みつるぎ)
 80年代後期ファミコンブームの頃から各ゲーム誌で攻略記事を担当。
 ゲームのみならず、マンガやアニメにも造詣が深く、某大手出版社の入社試験では、面接官に聞かれたウルトラマン、仮面ライダー、ガンダムの顔と名前を全部言い当てたのが合格の最大の決め手になった、と言われている(笑)。
 独特のオタク感を実生活に反映させる生き様を模索、実践する求道者。
◆清水銀嶺(しみず ぎんれい)
 唐沢俊一氏主宰の『文筆業サバイバル塾』第一期塾生。
 既刊『メイド喫茶で会いましょう』(共著)

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