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《オタクサバイバルNEXT》 第1回「オリジンの完結とAGEの開始」 ~「リメイク作やシリーズ新作の分析法」などを考察してみたいと思います。
N01:オリジンの完結とAGEの開始
私事(★補1)であたふたしている間に、世の中激動してまして、ちと予告とは違った方向へシフトします。
とりあえず、ガンダムの話題と言えば、『ジ・オリジン』の完結、アニメ化企画始動と、AGEの放送開始でしょうか。
そこで、「リメイク作やシリーズ新作の分析法」などを考察してみたいと思います。
批評・レビューには、どうしても語り手の好き嫌いの要素が入りがちです。
ですが、不確定要素の大きい好き嫌いを除外した講評のテクニックという物が、実はあるのです。
幅広くアンテナを張って情報を集めている「博学」なヲタクというのは、大なり小なりこのテクニックを用いています。
そのテクニックと、感想を出す際の分析にはいくつかの手順を踏む事なんで、順番に1つずつ、解説していきましょう。
まず、講評する作品の要素を「演出」と、「物語」とに分解してみます。
「演出」とは、作品のジャンルを形作る設定や、キャラクター、メカニックなどのデザイン、作画のクオリティや動画の完成度など、ある程度事前情報で分かる部分の事です。
前述の好き嫌いというのは、概ねこの部分に関わる要素であり、食わず嫌いを生むのも大抵はこの部分であると言えます。
一方、「物語」は実際に見てみないと分からない事が多い、主人公をはじめとした人物ドラマの部分です。
実は「物語」部分は、ジャンルや設定などを超えて、面白い物を構築する要素と展開がある程度公式化されています。
「好きなジャンルじゃないんだけど見てみたら面白かった」経験は誰しも1~2度はあると思いますが、この部分の完成度が高い作品は、好き嫌いを超えて面白い事が多いのです。
完全な新作を見ようという際にも混同しがちなこの2つの要素ですが、ことリメイクやシリーズ新作ともなるとさらにその傾向が顕著。
次回、もう少し突っ込んで行きます。
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<<通巻38号>>『ガンダム』を見よう その5 ~「長期シリーズ化の閉塞感を打破したい」制作当時の送り手側の思惑と都合
38:『ガンダム』を見よう その5
「∀への道」
『Gガンダム』『ガンダムW』『ガンダムX』の三作品は、放送枠的には富野監督の宇宙世紀もの(今のところ)最終作になっている『Vガンダム』を引き継ぐ形で製作された、それぞれ別々の監督達による作品群である。
対して『∀ガンダム』は、やや間をおいて、別放送局の別枠で製作されたモノだ(★補1)。
『ガンダム』と言う作品が今日もまだ続行中で恐ろしく裾野が広い事と、そのシリーズを網羅して語るのが困難である理由とが、主にこの「G〜∀」の4本に集約されている。
この4本には、作品世界内での暦=歴史上、何の繋がりもないのだが、「∀」のクライマックスまで行くと「過去様々な戦乱の歴史」=「黒歴史」の映像として、宇宙世紀を含めたこれらのガンダム作品の映像が流用されているのである(★補2)。
それ自体は、いわゆるファンサービスの一環なのであるが、ガンダムファンはタダでは応じない。
ここでの解釈は、『∀』が「数万年も未来の出来事らしい」事と合わせられて、全てのガンダム世界は、文明が発展しては崩壊して再び復興することを繰り返してきた一繋がりの歴史であり、その最終章が『∀』である、となってしまうのだ。
この辺になると、作品内容のみではなく、「長期シリーズ化の閉塞感を打破したい」制作当時の送り手側の思惑と都合、そして受け手側の賛否両論な反応と実作品へのフィードバックという、現実の出来事をも合わせてかみ砕かねばならない側面もあり、「オタク」としても「より高等な視聴テクニック」が要求されるとも言える(★補3)。
こうして高度広域化した『ガンダム』だが、「マニアック化」と言う、本末転倒な側面も生み出されてしまった。
そこで、次にはソレ単体で成立する新たな「スタンダード」が模索されるのである。
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<<通巻37号>>『ガンダム』を見よう その4 ~ガンダムは基本「年代記」であり、「歴史のうねり」的なモノが裏の主役であるという部分である
37:『ガンダム』を見よう その4
「U.C.編・3」
さて、前回まで、『ガンダム』の「U.C.」を網羅してきた……もちろん、このクラスの作話題ともなると、全部見るのが一番オモシロイのではあるが、今回の目的は「要点を切り取る事」の実習なので、ここで視聴方針を立てて、見るべきタイトルを選りすぐってみる事とする。
着目すべき点は、ガンダムは基本「年代記」であり、「歴史のうねり」的なモノが裏の主役であるという部分である。
まず、全ての始まりである『ファースト劇場版三部作』は見る必要があるだろう。
外伝である『MS IGLOO』と『08小隊』『ポケ戦』は、後世に与える歴史的影響が少ない(★補1)のでとりあえずスルーできる。
次に『0083』の総集編で「ジオン残党への対策という建前で『ティターンズ』が作られ、宇宙移民は戦前以上に虐げられる事になった」と言う戦後の流れを読み取ってから『劇場版Z三部作』へと進む。
この後、出来れば『ZZ』を見ておきたいのだが、TV版のみで本数が多いため「TV版だとカミーユは最後に精神を病んでしまう」「ハマーンは後に失脚した」「アクシズにはクローンの強化人間部隊があった(★補2)」事だけざっと認識しておいてから『逆シャア』へ進み、その後に最新作『UC』へと辿り着くことでとりあえずゴール……とするのが、現在の所、かいつまんで見る最短距離の様である。
その後の『F91』以降は、設定上「U.C.0100にジオン共和国が解体、戦後の終わりとされる」ため、「歴史のうねり」は次のステップに進んだと考えてとりあえず保留して、ここまでにスルーしてきた外伝を見ても良いし、そのまま突き進んでみても構わない(★補3)。
以上を、「U.C.」におけるガイドラインとし、次回は『平成三部作』と『∀』、これらを視聴する際に気をつけたい「奇妙な相関関係」について解説しておこう。
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<<通巻36号>>『ガンダム』を見よう その3 ~なまじ勝利してしまったために連邦政府は何も学ばず、地球圏には戦争の傷跡だけが長く残る事になった
36:『ガンダム』を見よう その3
「U.C.編・2」
地球連邦政府の構造腐敗から起こった、宇宙移民者冷遇の帰結として起こった「一年戦争」であったが、なまじ勝利してしまったために連邦政府は何も学ばず、地球圏には戦争の傷跡だけが長く残る事になった……という前提から始まる「戦後」の物語群がこちら。
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』
アナログ時代ロボットアニメの最高峰とも評される緻密な作画と、理想に殉じるジオン残党軍と、上層部の腐敗体質に翻弄される若き連邦兵の、悲しくも熱い物語で人気が高い。
話数も手頃、総集編もある。
『機動戦士Ζガンダム』
先の「0083」を見ておかないと、世界感の前提条件が分かりにくいのが難ではあるが、初代の正統な続編としての第一作目がコレである。
テレビ版と劇場版三部作があるが、今なら断然、見やすい劇場版をお勧めする。
『機動戦士ガンダムΖΖ』
話が暗くなりがちだったTV版『Z』に対して「明るいガンダム」を目指してしまった異色作。
他のU.C.モノと比べてあまりにも異色なノリと、話数が多いTV版のみで再視聴しやすい総集編がないためにファンの間でも未だに評価が定まっていない……のだが、最新作『UC』にゲスト出演しているメカニックが多く、近年再評価の動きがちらほら出始めた。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』
初代の主役、アムロとシャアの決着が描かれる劇場版新作……と言う事で、公開当時、「完結編」的な注目を集めた……のだが、もはやこの時点でガンダムの主役は「人物」と言うよりも「その世界感」となっていた感があり、以降も続編が作られていくのはご存じの通り。
内容的には「劇場映画として正攻法で素直に楽しめる前半と、抽象的で理解するのにある程度頭を使う必要があるラストシーン」と言う怪作である事が物議を醸した。
『機動戦士ガンダムUC』
福井晴敏の小説が原作となる、今のところアニメの最新作。
ラストが難解だった『逆シャア』直後の時代設定なため、視聴者世代からすれば『逆シャア』の答え合わせ的な意味の期待感も含むが、単にロボットアニメとして「とにかくオモシロイから見てみろ」と胸を張って言える傑作である。
と、ここまでが一年戦争戦後編。
次の『機動戦士ガンダムF91』からは新時代編となり、ジオンはすでに過去のモノ、メカニックもキャラクターも一新された新ステージとなる(★補1)。
そして『機動戦士Vガンダム』が、今のところ「U.C.」モノの最も未来を描いた話、となっている。(★補2)
さて、ここまでを踏まえて、「U.C.」をどう切り取っていくか?
次回はその辺を色々と考えてみよう。
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<<通巻35号>>『ガンダム』を見よう その2 ~個々のキャラクターの生き様に共感できるところはあっても、決して目指すべき未来世界であってはならない
35:『ガンダム』を見よう その2
「U.C.編・1」
さて、まずは栄えある「初代」から連なり、該当作品数も多い「U.C.」シリーズを、発表年代ではなく物語時系列順で列記してみよう。
『機動戦士ガンダム』
連邦とジオンの「一年戦争」終盤、ガンダムにアムロが乗ってからのお話となる初代。最近は『ファースト』と呼ばれる。
TV版とその再構築版である劇場版3部作、さらに後年音声を再録し直した劇場版特別編がある。富野監督曰く「TV版は出来が悪いので見なくてよろしい」そうだ(笑(★補1)
『機動戦士ガンダム MS IGLOO』
フルCGで作られた「一年戦争」の外伝。
ジオンサイドから見た「負けていく『プロジェクトX』みたいな展開」の『1年戦争秘録』『黙示録0079』と、連邦サイドで、「ガンダムが大地に立つ前」を中心に描かれた『重力戦線』とがある。……見応えはあるのだが、アル意味「濃い」ので、上級者向け。
『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』
「初代」の中盤頃、アムロ達とは別の戦線を舞台にした外伝。
簡単に言うと「戦場のロミオとジュリエット」と、物語が非常に理解しやすい傑作で、話数も手頃、総集編もありと初心者にもお勧めしやすいタイトルである。
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』
「初代」の終盤、中立地帯のサイド6で起こった、切なくて悲しいお話……主役がパイロットではなくて、普通の小学生という異色作。賛否両論あるが個人的には一押し(★補2)。
と、ここまでが「一年戦争」である。
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OP 『召しませ!! ガン丼』続き 「♪食えよ 食えよ 食えよぉ♪」
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<<通巻34号>>『ガンダム』を見よう その1 ~『ガンダム』を見始める際、視聴タイトルの選択に混乱を招く理由は大きく3つ。
34:『ガンダム』を見よう その1
近頃、「ガンダムって沢山あるけど、どう見ればいいの?」という質問をよく受ける。
確かに、初代以来30年、アニオタを自称するなら避けて通れない作品群である事も事実だが、個々の作品解説こそ数多いが、シンプルな視聴開始ガイドライン的なモノが無いのもこれまた事実である(★補1)。
そこで、今回より数回に分けて、これからガンダムを見始める人向けの極力シンプル化したガイドラインを考察、現在本稿のテーマとしている「鉈を振るう」実習例にしてみようと思う。
『ガンダム』を見始める際、視聴タイトルの選択に混乱を招く理由は大きく3つ。
「数が多くアニメ以外にも派生している」
「全く異なった世界が舞台の場合がある」
「作品内時系列と製作年代順が一致しない」である。
「数の多さ」に対しては、「公式」とされるのは、テレビ、劇場映画、そしてOVAのアニメ作品のみであり、小説やコミック等は原則含まれない(注2)点に注目すれば、最低限見るべき本数はグッと減る。
そこからさらに、「異なった世界感」が複数ある事を逆用し、視聴方針の絞り込みを行うと良い。
今現在の所、『ガンダム』の世界は
「初代から連なる『宇宙世紀(U.C.)』」
「『平成三部作』と呼ばれる一群と『∀』」
「SEEDの『コズミック・イラ(C.E.)』」
「00の『西暦』」
と、劇中の「暦」に注目すると整理しやすい(★補2)。
『平成三部作』=『G』『W』『X』と、『∀』のみ、劇中の「暦」がバラバラで世界感も異なるが、これは『∀』に「異なる世界感のガンダムも全総括する」という物語上の遊び部分があり、深めのファン層にはこれらを一群と見る風潮があるためであり(★補3)、基本的には「暦が違ったら異世界の話」と考えて差し支えない。(以下次号)
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<<通巻33号>>OPとEDは見ドコロの凝縮 ~『キングゲイナー』の「どんな話なのかはさておきとにかく面白そうだ」という異様なテンションの高さ
33:OPとEDは見ドコロの凝縮
新作が毎期ごとにこれだけ集まる昨今、全ての作品において設定だの物語だのを調べ尽くしてから見る作品を決める、なんてのは至難の業である。ましてや、過去の名作や傑作など、到底網羅しきれないのが現実……そこで必要になるのが「センスの鉈」である。
試しにちょっと見てみよう、と思った場合、まずはドコを見ればよいのであろうか?
答えは簡単、そのアニメのオープニング(OP)・あるいはエンディング(ED)を見てみると良い。コレが面白ければ、十中・八九は本編も面白いモノなのだ。
大抵の場合、印象的な作品を思い出す時と言うのは、どんな名場面よりもまず真っ先にOP映像を思い出すのが常である(★補1)。
ロボット物で例を挙げてみると、「エンターテインメント」に徹底してこだわって作られた『キングゲイナー』の「どんな話なのかはさておきとにかく面白そうだ」という異様なテンションの高さや、『マクロス・フロンティア』の後期バージョンに見られた「映像も歌詞もそのまんま、芸能界における生き残り競争の苛烈さ」を、物語上のメインヒロイン争いに絡めて連想させた手腕などが印象深い。
また、『ガンダムSEED』シリーズでは主にEDの映像部分に、『まりんとメラン』ではOPの歌詞に物語展開のヒントが隠されていたり(同作はロボット物なのかどうかは……「人造生命」も広義には含む、と言う事でご容赦を)(★補2)、とにかく作りに「凝る」タイプのスタッフにとっては労力を惜しみなく注ぎ込む場でもあるのだ。
最近は、動画サイトなどを検索する事で、様々な作品のOP・EDを試しに閲覧してみる事はさほど難しくないので(★補3)、まずは動画サイト巡りでOP・ED映像を見て回り、気になったモノ、気に入ったモノから見てみる、という手法をお勧めしてみる次第。
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<<通巻32号>>このロボットアニメを見よう1 ~富野由悠季氏の言葉に、「ロボットアニメが好き、だからロボットが出てくるアニメを作ろう……というレベルの発想で作られた作品ではダメだ」と言うのがある。
32:このロボットアニメを見よう1
ロボットアニメ監督の第一人者・富野由悠季氏の言葉に、「ロボットアニメが好き、だからロボットが出てくるアニメを作ろう……というレベルの発想で作られた作品ではダメだ」と言うのがある。
これは、好きという事を錦の御旗にしてしまうと、ロボット物が出来るという部分に満足してしまい、好きに伴う「恥」の部分を忘れて、ロボットの魅力の肝心要を外しがちである、と言うことを指しているようだ。
故に、制作者が「恥」をどう捉えて処理しているかを見れば、そのロボット物が当たりか外れかが、だいたい分かるのである。
その点で好ましい例だったのが『ヴァンドレッド』(Vandread)シリーズだ。
ジャンル的には、宇宙SFで合体スーパーロボットに類する本作だが、主人公の乗る機体が「九十九式蛮型撲撃機」という名称である点がスゴイ。
「撲撃機」という造語一個で、この世界の宇宙戦闘機には「拳で殴る」という攻撃手段が必要でかつ有効であり、ソレであるが故に人型ロボットなのだ、という描写をする気が満々にあることが見て取れる。
また、数種ある主役メカの合体形態は人型のみではなく、形態の持つ特徴を生かした能力を発揮する設定であることも見逃せない。
さらにキャラクター配置に注目すると、「少数の男子に多数の女子」という、昨今「ハーレム型」と言われる売れ線を採用しているのだが、コレもまた緻密に設定された状況があり、「好きだから・売れるから」に乗ることの「恥」を原動力とした好感触を生み出すことに成功している。
放送メディアに恵まれなかったせいもあり、出来の良さに反して今一歩話題性に乏しかった本作、笑いと涙、人類存亡に関わる壮大さと個人の些末な事情、といった各要素がバランスよくまとまった好作であり、本稿第一作目のオススメとしてます挙げておきたい。
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OP 『召しませ!! ガン丼』 「♪召し上がれ 召し上がれ 召し上がれ♪」
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