見習い魔術師

イラストレーター犬山しんのすけと、ライター清水銀嶺と、
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円谷英二(つぶらや えいじ)


 本名は、円谷 英一(つむらや えいいち)。兄のように尊敬している5歳年上の叔父の名前が「一郎」だったため、遠慮して「英二」を名乗るようにした。
「特撮」という言葉を作り、「特技監督」という役職の第一号となった。尊敬を込めて「特撮の神様」と呼ばれる。
 68歳で亡くなった彼の功績として語られる『ゴジラ』を制作したのは53歳のとき、『ウルトラマン』は65歳のときで、遅咲きの人という印象を受けるが、20代の頃には独自の撮影手法のためにする工夫が当時の他のスタッフには怠けて遊んでいるようにしか見えず「ズボラヤ」と揶揄されたり、40代の頃に手がけた撮影の技術が高く評価されたことが逆に戦時協力したとして連合国軍最高司令官総司令部により公職追放されるなど、その才能ゆえに不遇であった面がある。
 工夫をするのがとにかく好きで、いくつかの特許を取得し、多額の特許料を得ていた。自動証明写真撮影機も彼の発明で、その特許料で当時としては高額な撮影機器を海外から取り寄せて使用していた。
 また、模型も好きで、撮影においてスタッフから「実物を使いましょう」と提案されても、「ミニチュアを使ったほうが画として面白いんだよ」と拘りをみせていたという。孫である円谷一夫は、、零戦の模型の組み立てを途中で放り出したところ、大声で怒られたと述懐している。なにしろ本人は、11歳のときに精巧な模型飛行機を自作し、地元新聞社の取材を受けているくらい。
 専門がカメラマンであることから、様々な撮影手法を考案し、「特撮の神様」として語られることが多いが、同時に優れた編集者でもあった。
 多額の予算を必要としながら、ほぼ一発勝負となる特撮の現場では、しばしば大失敗という事態が起きる。しかし彼が怒ったり慌てたりすることは滅多に無く、他のカットと繋いだり、現像したフィルムの裏表を逆にしたりと巧みに編集し、「特撮にはNGは無い」と語っていたそうである。





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帰ってきたウルトラマン DAICON FILM版


 正式な作品タイトルは、『帰ってきたウルトラマン_MATアロー1号発進命令』。
 アニメや映画の自主制作集団『DAICON FILM』が、1983年に開催された『日本SF大会』のプロモーション活動の一環として制作した。
 もちろん円谷プロの『ウルトラマン』のパロディであるが、『帰ってきたウルトラマン』というタイトルは、以前に短編で『ウルトラマン』という、やはりパロディ作品を作っており、そのウルトラマンが「帰ってきた」ので、このタイトルにしたとのこと。

 怪獣や防衛隊の戦闘機などは、学生の手作りながら丹念かつ精巧に作られている一方、ウルトラマン自体は本作の監督を務めた庵野秀明がボサボサ髪の素顔のまま演じている怪作。
 無許諾作品のため、『帰ってきたウノレトラマソ』などというタイトルで上映されたこともあるが、2001年に正式に円谷プロダクションの許可を得て『GAINAX』から期間限定でDVD版が発売された。現在は廃盤。
 安野モヨコ作『監督不行届』において、初めて夫である庵野秀明の雄姿(?)を見た時の衝撃が描かれている。





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監督不行届


 安野モヨコ(『働きマン』などの漫画家)が描いたエッセイ漫画。
 夫である庵野秀明(『新世紀エヴァンゲリオン』の監督)との結婚生活を描いており、星雲御剣氏は「成功者オタク同士の夫婦という、ある意味現在における理想型の私生活が垣間見える好著。私小説型マンガとしても完成度が高い、お勧めの必読書。」と述べている。

 確かに、作中では「オタク四天王の一人」と称されているカントクくん(庵野秀明)は、スナック菓子が主食で肉が食べられないという偏食家のうえ、何日も風呂に入らず下着を替える時には洗濯するのではなく捨てるという、ロンパース(安野モヨコ)がどうして結婚する気になったのか一般的には分からないような珍人物として描かれているにもかかわらず、次第にロンパースの方がオタク魂を目覚めさせられ教育される一方、カントクくんの方もロンパースの影響で部屋の片づけをしたり、運動したりするようになり、趣味と仕事以外は何もできないカントクくんが、オロオロしながら風邪で倒れたロンパースの看病をするなど、お互いが影響しあって共に生活をしている様子が、微笑ましく読める内容となっている。





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帰ってきたウルトラマン


 1971年(昭和46年)4月2日からTBS系で放送された特撮作品。『ウルトラマン』の約30年後を舞台に、復活した怪獣を倒すために初代のウルトラマンが帰ってくるとう物語で企画され、『続ウルトラマン』というタイトルだったと云われる。

 タイトルは『帰ってきたウルトラマン』となったが、キャラクターは一新され、一般的には「帰りマン」の他に「新マン」や「新ウルトラマン」と呼ばれた。作中での登場人物は「ウルトラマン」と呼んでおり、前作のウルトラマンが登場したさいにはナレーションのみ「初代ウルトラマン」と前作のウルトラマンを呼んでいた。
 この名前の問題は後々まで迷走し、コミカライズ版では「新マン」だったりしたが、次回作の『ウルトラマンA』では「ウルトラマンII(二)世」と呼ばれていた。しかし、1984年に公開された映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』のピーアールでウルトラファミリーそれぞれの固有名詞が必要になり、当時の『円谷プロ』の会長である円谷皐氏が「ウルトラマンジャック」と命名し、一応の公式設定となった。ただし、かたおか徹治の漫画『ウルトラ兄弟物語』には、ウルトラの父の兄の名前が「ジャック」であった。また、『ウルトラマンA』の次回作となる『ウルトラマンタロウ』の企画段階の名前が『ウルトラマンJ(ジャック)』であったとされる。

 本作の特徴は、特定の変身ポーズが無く、変身するタイミングも主人公である郷秀樹がピンチに陥るなどして、郷とウルトラマンの意志が一致しないとならないと思われる描写がされており、悩める主人公が成長していく物語であった点である。
 後年では高く評価されている本作であるが、当時は視聴者である子供の支持を得られず、武器の強化など何度かテコ入れがされている。





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マジンガーZ


 1972年に、永井豪による漫画と東映動画によるアニメが、ほぼ同時に制作された巨大ロボット物の作品。
 近年になって増えたと誤解されがちなメディアミックスだが、本作のように同じ基本設定を用いながら別な媒体で展開するというのは当時から珍しくなかった。

 ロボットアニメとしては、主人公が直接ロボットに乗り込んで操縦する、次第に強くなっていく敵に対抗するためにパワーアップしていく、主役機が交代する等の、後のフォーマットを数多く残したエポックメイキングな作品である。また、ロボットの玩具が子供たちに広く親しまれることを示し、アニメの主力スポンサーが菓子メーカーだったところへ、玩具メーカーが入り始めるキッカケともなった。

 一方、前例の無い作品だけに、制作陣の試行錯誤が主に作画に影響し、マジンガーZの彩色や形状が話数によって違ったり、全長18mの巨大感を表現しきれず、特に第一世代と呼ばれるオタクからの評判は芳しくない。

 しかし、子供時代に衝撃を受けた者が多いのも事実で、子供の頃には全編を見た記憶が無くても、懐かしく思い、数々の漫画やアニメとして繰り返し創作される伝説的な作品である。





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新世紀エヴァンゲリオン


 1995年10月4日から『テレビ東京』系列で放送されたTVアニメ。原作は『GAINAX』、監督は庵野秀明。貞本義行による漫画版が存在するが、アニメの企画を元に細部が異なる設定で描かれている。
 ジャンルとしてはロボット物に分類されるが、主役メカは「汎用人型決戦兵器人造人間」と称されており、ロボットではない。ただし、監督の庵野氏は雑誌のインタビューなどでは「ロボット」と発言しているため、あくまで設定内の話。むしろ気にしているのは、コアなファンの方である。
 全26話のうち最終2話は、絵コンテや線画、写真などが多用され、内容も物語の謎を解かないまま、主人公が自己に目覚めるという自己啓発セミナーのような結末を迎え物議を醸した。
 表現方法がそのようになったのは、視聴者の間では制作が間に合わなかったからだろうと噂されたものの、制作側の証言によればスケジュールが逼迫していたのは事実であるが、意図的な作りであったという。
 その意図とは、物語の本筋とは離れた謎の解明に躍起になるファンや、登場人物への過剰な思い入れゆえにファン同士で罵倒し合うことに嫌気が差した庵野監督が、「現実に還れ」という思いを込めたとも云われる。
 一方、主人公でありエヴァンゲリオン初号機のパイロットである碇シンジの消極的な態度と、それに反する「他人に認められたい」という願望は、当時の庵野監督の内面を投影したものであり、救われたかったのは監督自身だったのだろうという指摘もある。
 筆者個人としては当時、知り合いの中学生が学校での虐めに悩んでおり、この作品を通して「生きなければ」と頑張ったという話を聞き、それだけでも意義深い作品だったと思っている。
 なお、最終2話に該当する部分は、1997年7月公開の劇場版として作り直され、もう一つのラストが描かれた。
 それから10年後の2007年9月には、タイトルを『ヱヴァンゲリヲン』(企画当時の没タイトル)と改め、旧作の原画を使用しつつ新たに作画を起こした劇場版『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が公開された。
 物語の序盤や次回予告の内容から、旧作のラストである「死と再生」を受け継いでいる続編ではないかと推測される。
 そして『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開され、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:急』+ 完結編(公開日未定)が予定されている。
 制作は庵野氏が立ち上げた『株式会社カラー』であり、これは最終的な責任の所在が不明確になる俗に云う「委員会方式」を避けるためだとのこと。

 ちなみに、一時期世間を席巻した片山恭一の小説『世界の中心で、愛をさけぶ』のタイトルは、作者が『恋するソクラテス』と考えていたところを、担当編集者が本作のTV版最終話「世界の中心でアイを叫んだけもの」にヒントを得て助言したとされている。
 その「世界の中心でアイを叫んだけもの」もまた、ハーラン・エリスンのSF小説『世界の中心で愛を叫んだけもの』(The Beast that shouted Love at The Heart of The World 1969年)からインスパイアされたものである。
 本作には、過去のSF作品や漫画にアニメ、日本映画といった様々な作品からのパロディあるいはオマージュが取り入れられており、それがまた「元になった作品を知らないまま」他の作品に取り入れられた格好となっている訳で、このことは創作におけるオリジナリティとは何かを問いかけているようにも思える。





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攻殻機動隊


 士郎正宗によって描かれた漫画作品。英語タイトルは『GHOST IN THE SHELL』で、士郎氏は英語タイトルを正式タイトルにすることを希望していたとされる。元ネタは、アーサー・ケストラーの『The Ghost in the Machine(機械の中の霊)』。
 押井守監督による劇場版アニメや、神山健治監督によるTV版アニメなども制作された。押井版は海外で高く評価され、『マトリックス』を制作したウォシャウスキー兄弟に影響を与えたとされる。また、神山版は『東京国際アニメフェア2003 公募・アニメ作品部門優秀作品賞』を受賞している。
 原作者である士郎氏からは、設定の改変を容認する一方、最終的には原作の雰囲気に回帰するようにとの要望が出されている模様。

 舞台は、第三次核大戦と第四次非核大戦を経た近未来で、特に脳に電子的な素子(デバイス)を埋め込んだ電脳化や、手足や全身を機械化したサイボーグ、あるいは模擬人格を持ったアンドロイドなど、人間の能力を向上させたりサポートする技術が進んでいる世界観となっている。
 主人公たちは、内務省直属の公安警察組織『公安9課』に所属しており、通常の警察が犯罪の抑止や犯罪発生後の犯人逮捕などを行なうのと違い、犯罪に対して諜報活動や破壊活動、暗殺などを辞さない「攻性」の対処をしていく。タイトルの『攻殻機動隊』は、その性質に由来し、『公安9課』の別称である。
 アニメ版では長台詞のやりとりで世界観や哲学的な思索などが語られているが、原作においてはコマの余白に膨大な作者の解説やコメントが添えられており、読むのに非常に疲れる。もっとも、原作ファンは、それを愉しんでいる。





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スタジオジブリ


 アニメーション制作会社『トップクラフト』を母体として、1985年6月に『徳間書店』の出資により株式会社として設立された。
 以後、徳間書店に吸収されたり改めて分割され、2005年4月に完全に独立した。
 独立時の代表取締役社長には、アニメ専門誌『アニメージュ』の二代目編集長だった鈴木敏夫氏が就任し、「スタジオジブリは、宮さん(宮崎駿)の作品を作るためのスタジオ」と発言したとされる。そのため、宮崎駿氏が引退したら解散、あるいは大量に辞めるスタッフが出るのではという憶測が業界内にあり、有能なスタッフを引き抜こうと他のスタジオが狙っているらしい。
 実際、劇場作品以外のテレビ作品も請け負ったりしているものの、メインとしてテレビシリーズを手がけたりしていないため、スタッフの技術に偏りがあり、『新世紀エヴァンゲリオン』のTV版を請け負ったさいには、庵野秀明監督からはジブリが得意とする日常生活のシーンを割り振られた。
 また、演出家が育っていないことから、宮崎氏の後継者が不在という問題を抱えており、後継者と目されていた近藤喜文氏(代表作『耳をすませば』)が、1998年1月21日に47歳の若さで逝去して以来、その状況は変わっていないようだ。

『ジブリ』という名称は、サハラ砂漠に吹く熱風を意味する「ギブリ(Ghibli)」に由来しているが、宮崎氏が発音を「ジブリ」と思い込んだまま付けられた模様。
 なお、『スタジオジブリ』の名称は社名だけでなく、主に劇場用長編作品のレーベル名としても使用されている。





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機動戦士ガンダム


 『日本サンライズ(現・サンライズ)』によって制作されたロボット物のTVアニメ。
 1979年4月7日から『名古屋テレビ』にて放送され、現在に至るシリーズの最初の作品であることから、「ファーストガンダム」と呼ばれる事もある。
 富野喜幸(現・富野由悠季)氏の出世作となり、同時に呪縛ともなった。
 よくある誤解として、視聴率の低迷のために放送が打ち切られと云われているが、テレビ局側としては打ち切りの対象になるほど悪くは無く(名古屋地区で平均9.1%、関東地区で5.3%)、スポンサーである『クローバー』の玩具の売り上げ不振が直接の原因であった。  
 制作サイドが中学生以上をターゲットに作品を作っていたのに対して、『クローバー』が発売していた玩具はガンダムの手がバネで飛び出すなど従来の低年齢層向けのロボットの玩具で、そのデザインも派手な色使いと無骨なプロモーションだった。ただし、『クローバー』が要請して番組中に登場させたガンダムのパワーアップパーツとなる『Gアーマー』とガンダムをセットにした『ガンダムDX合体セット』が、年末商戦で好調な売り上げをみせ、『日本サンライズ』に延長を打診した頃には時すでに遅く、決して高い視聴率ではなかったものの、視聴者からは好評のうちに本放送は終了した。
 そのためか放送終了直後から再放送を嘆願する運動が繰り広げられ、再放送、再々放送を重ねていくうちにファンを獲得していき、視聴率も本放送時の2~3倍に増えた。
 そして、本放送の終了間際に商品化権を得た『バンダイ模型』が、番組に登場するロボット、番組中では「モビルスーツ」と呼称されるプラモデルを発売した。番組中での兵器としての運用に合わせて、実在しないにもかかわらず「1/144スケール」などと、戦車や戦闘機などのミリタリーモデルと同じように売る戦略をとったところ、狙い通り高い年齢層が飛びつき、それが波及するように小学生の層にも広がって「ガンプラブーム」を捲き起こした。
 このブームが後押しとなり、TVシリーズに新作カットを加えた再編集版が劇場作品として制作され、これが『松竹』初のアニメ映画となった。
 また、現在に至る人気の要因として、主人公が悩みながら成長する物語の主軸や、敵が異星人などではない人間で、それぞれの事情で戦っている描写などがあり、その「リアルさ」が挙げられる事が多いが、作品には試行錯誤とスポンサーの口出しへの対応に苦慮した点が多く見られる。
 主題歌の『翔べ!ガンダム』には「銀河へ 向かって 翔べよ ガンダム」などとスーパーロボットを装うような、およそ作品内容にそぐわない歌詞があったり、作画の手間を省きつつ兵器としての運用を提示したモビルスーツの「量産機」という考え方を維持する一方、スポンサーサイドの「毎週違う敵を出してくれ」という要請に応えるため、「試作機」として1回限りのモビルスーツを登場させるなどが、それである。
 そもそも、監督である富野氏の作品においては、「主人公の側が実は侵略者だった」(『海のトリトン』)とか「戦闘に巻き込まれた一般人から非難されて苦悩する主人公」(『無敵超人ザンボット3』)などが描かれており、本作は意欲作ではあったが、突然変異のように現れた訳ではない。
 むしろ、制作サイドの意欲に対して、ファンが積極的に応えて、それをまた制作サイドが受け取るというキャッチボールが行われたのが長期人気の要因であろう。
 例えば、劇中でのロボット同士が戦う理由付けとして、ミノフスキー粒子という架空の粒子を登場させ、この粒子が電波を撹乱させる性質を持っているためレーダーを用いたミサイル等の遠距離攻撃ができないなどと制作サイドが設定していたところ、巨大な戦艦が大気圏内を浮くように飛行する原理や、ビーム兵器の設定などへの応用理論がファンの側から提案され、それらが後から公式設定として採用された。
 これらは、プラモデルなどの商品展開にも反映され、本編には登場しなかったモビルスーツが発売されたり、数多くのスピンオフ作品がアニメのみならず漫画や小説として発表され続けている。
 なお、「リアルさ」を本格的に追求したのは、続編の『機動戦士Zガンダム』という意見がある。本作では「戦争」に「政治」を取り入れた訳だが、続編ではさらに「経済」の概念を取り入れたからである。





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脳の働き


 漫画を読んだり、テレビの視聴、テレビゲームなどの遊戯によって、脳に影響があるという論の中には、基本的な脳の働きに関して理解していないものが多々ある。

 日本大学文理学部体育学科の森昭雄教授が、2002年7月に出版した著書『ゲーム脳の恐怖』(NHK出版)は、その最たるもので、β波が低下する状態を「痴呆者と同じ」と論じており、これを信じる者も少なくない。
 相対的にα波が増えると、「リラックスしている」あるいは「勉強に適している」と信じている人でさえ、β波が低下する状態を危険と考えるというのは、良く分からない話である。

 脳の働きについては現在も研究途上であるが、極めてシステマチックに働いていることは知っておくべきである。
 脳が活動するさいには多くのエネルギーを必要とし、生命活動を維持するためにも全機能を休止することのできない脳は、巧妙に「手抜き」をするのである。
 例えば先の『ゲーム脳』で提示されている「テレビゲームをし過ぎるとβ波が低下する」というのは、目を閉じているとき、安静にしているときのみならず、勉強や運動をしているときにすら起きる。
 何故ならば、「一定時間同じ行為を続けている」と、脳はパターンを学習し、いわば自動操縦に切り替えることで、脳の負担を軽減するからである。
 これが「手抜き」であり、「β波が低下する状態」なのだ。

 『ゲーム脳』と似た論に、「子供に電気的な光を見せても脳は反応しないが、蛍の光を見せると反応する」という実験から、「人工的な光は子供に良くない」などというものもある。
 これも脳の働きからすれば当たり前の話で、見慣れた物に、いちいち反応していては脳が疲れてしまうから人工の光に反応せず、珍しい物に対しては分析するために反応しているに過ぎない。
 この実験を意味のあるものにするためには、人工的な光を見たことのない人を連れてきて比較しなければならないだろう。

 脳の最大の謎は、どうして「生存に関わる働き以外」に機能するのかということだ。
 こうしてメモ書きするのは、どう考えても脳にとっては「無駄な働き」のはずである。





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